【書評】No.3 『ビジネスで一番、大切なこと』
こんにちわ。diesukです。旅行、出張、忘年会といつになく
せわしない毎日をおくっていたため、前回の書評を書いてから、
だいぶ間があいてしまいました。
もっと更新頻度を上げていきたいと思ってはいるのですが、
なかなか時間の確保など難しい問題は山積みです。そう思うと
毎日更新しているブロガーさんやBBMのようなメルマガって
すごいなぁ。と思ってしまうわけ。いつかそのレベルまで
行ってみたいという野望を持ちつつ、書評第3弾のスタートです。
今日、紹介するのは今年のビジネス書マイベスト3最後の一つの
『ビジネスで一番、大切なこと』です。
この本は発売前にプルーフをいただいたので読んでみたところ、
ものすごく面白くて、これは売りたい!と思って年内に1000冊を
売るという目標で、初回から大きく展開してきたのですが、
同時期に発売になった『ハーバードの「世界を動かす授業」』に
押されて思ったよりも勢いが伸びず、苦杯をなめさせられてきました。
しかしじわりじわりと売れ続け、累計の売上は600冊弱となっています。
この本も前回紹介した『20歳のときに知っておきたかったこと』と
同様に長く読み継がれていく名著となる本だと思うので、長い目でみて
累計売上1000冊を目指したいと思います。
チェックポイント
◯理想の生活や所有に対する考え方は一夜にして変わった。
「過剰」は追い出され、住まいやクローゼットを満たすモノを
慎重に吟味するようになっている(P4)
→SHAREという概念がでてきたことで、更にその勢いは加速の傾向に!
◯真の差別化は均整の取れた状態から生じるものではない。
むしろ偏りから生まれる。
→弱点を補うのではなく、強みを伸ばす!
◯消費者は進歩に対する態度が一貫せず矛盾した感情を持つが、
マーケターは揺るがない。消費者は製品の改良に気まぐれな態度を
示すが、ビジネスパーソンの行動はあまりにも型どおりで意外性に
欠ける。(P46)
→マーケティングは役に立たない?
◯付加型製品の製品拡張の流れ
①企業は消費者に新しい便益を加えた価値提案を行う
②消費者が喜ぶ
③競合がそれに追いつこう(真似よう)とする
④付加された価値提案が、そのカテゴリーの標準となる。
⑤顧客満足度を再度測定。昨日までありがたがられていた
モノはいまは当然だと感じられている。
⑥競争の結果、カテゴリー内で最低限必要とされる
ハードルが高くなる
⑦ステップ①に戻る (P51)
→これが加速すると競争が高じて過剰な活動が繰り広げられ
消費者の目には違いがわからなくなる。
アイデアブランド
◯リバースブランド
アイデアブランドの中でも非常に特殊で顧客が期待している拡張への
流れを意図的に断ち切る。他者が競争に欠かせないとみなしている
便益を控えようとする。リバースブランドは他社がイエスというときに
ノーという。誤りもせずに堂々と。(P89)
→品質を高めながらそぎ落とす。
◯ブレークアウェーブランド
私たちの枠組みを掲示し変容を促す。ある製品に対してとりがちな
態度を捨て、新しい条件でかかわりを持たせようとする。(P106)
→カテゴリーの従来の定義を壊す。
◯ホスタイルブランド
説得という伝統的な手法を使わず、他のブランドが言いそうもないことや
顧客を追い払いかねないかねないことを言う。(125)
→長所と短所をさらけ出し、気に入らなければそれまでと突き放す。
◯アイデアブランドに共通点があるとしたら、その差別化戦略が
いわゆる市場調査に基づいていないということだ。(P166)
→最近読んだ本や講演で同じようなことを何度も聞いてます。
◯僕が自由でいられるのはね。常に100%完璧ではならないとは
思っていないからさ。僕のゴールが完璧であることだったら
僕は世界にほとんど貢献できないだろう。そのかわり僕が
やろうとしているのは僕が見つけられる一番面白い2%を探し
出すことだ。そしてそこからしか得られないような視点を提供する。
秘訣はね、誰も目を向けないような面白いことに絶えず興味をもつことだ。
→この本で一番好きな箇所。
といった感じでしょうか?タイトルは『ビジネスで一番、大切なこと』ですが
原題は『Different』ということで差別化がテーマになっています。
ビジネス上のポジショニングだけでなく、個人ブランド構築の際にも
大いに参考になる内容です。また著者がご冗談でしょう、ファインマンさんが
好きということで、とても読みやすい本となっていますので、まだ読んでいない方は
ぜひ読んでみてください。
編集後記
先日、編集者さんたちが集まる忘年会に出席してきました。
ビジネス書界でヒットを飛ばしているそうそうたる面々が参加
しており、書店員のくせに場違いなところに行ってしまった感が
否めませんでした。社交性のない私はいつものことながらぼっちに
なる始末。コミュ力アップというか社交性をより身につけねばな~
と思った次第。
もういちど『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方』でも読むかな(笑)
せわしない毎日をおくっていたため、前回の書評を書いてから、
だいぶ間があいてしまいました。
もっと更新頻度を上げていきたいと思ってはいるのですが、
なかなか時間の確保など難しい問題は山積みです。そう思うと
毎日更新しているブロガーさんやBBMのようなメルマガって
すごいなぁ。と思ってしまうわけ。いつかそのレベルまで
行ってみたいという野望を持ちつつ、書評第3弾のスタートです。
今日、紹介するのは今年のビジネス書マイベスト3最後の一つの
『ビジネスで一番、大切なこと』です。
この本は発売前にプルーフをいただいたので読んでみたところ、
ものすごく面白くて、これは売りたい!と思って年内に1000冊を
売るという目標で、初回から大きく展開してきたのですが、
同時期に発売になった『ハーバードの「世界を動かす授業」』に
押されて思ったよりも勢いが伸びず、苦杯をなめさせられてきました。
しかしじわりじわりと売れ続け、累計の売上は600冊弱となっています。
この本も前回紹介した『20歳のときに知っておきたかったこと』と
同様に長く読み継がれていく名著となる本だと思うので、長い目でみて
累計売上1000冊を目指したいと思います。
チェックポイント
◯理想の生活や所有に対する考え方は一夜にして変わった。
「過剰」は追い出され、住まいやクローゼットを満たすモノを
慎重に吟味するようになっている(P4)
→SHAREという概念がでてきたことで、更にその勢いは加速の傾向に!
◯真の差別化は均整の取れた状態から生じるものではない。
むしろ偏りから生まれる。
→弱点を補うのではなく、強みを伸ばす!
◯消費者は進歩に対する態度が一貫せず矛盾した感情を持つが、
マーケターは揺るがない。消費者は製品の改良に気まぐれな態度を
示すが、ビジネスパーソンの行動はあまりにも型どおりで意外性に
欠ける。(P46)
→マーケティングは役に立たない?
◯付加型製品の製品拡張の流れ
①企業は消費者に新しい便益を加えた価値提案を行う
②消費者が喜ぶ
③競合がそれに追いつこう(真似よう)とする
④付加された価値提案が、そのカテゴリーの標準となる。
⑤顧客満足度を再度測定。昨日までありがたがられていた
モノはいまは当然だと感じられている。
⑥競争の結果、カテゴリー内で最低限必要とされる
ハードルが高くなる
⑦ステップ①に戻る (P51)
→これが加速すると競争が高じて過剰な活動が繰り広げられ
消費者の目には違いがわからなくなる。
アイデアブランド
◯リバースブランド
アイデアブランドの中でも非常に特殊で顧客が期待している拡張への
流れを意図的に断ち切る。他者が競争に欠かせないとみなしている
便益を控えようとする。リバースブランドは他社がイエスというときに
ノーという。誤りもせずに堂々と。(P89)
→品質を高めながらそぎ落とす。
◯ブレークアウェーブランド
私たちの枠組みを掲示し変容を促す。ある製品に対してとりがちな
態度を捨て、新しい条件でかかわりを持たせようとする。(P106)
→カテゴリーの従来の定義を壊す。
◯ホスタイルブランド
説得という伝統的な手法を使わず、他のブランドが言いそうもないことや
顧客を追い払いかねないかねないことを言う。(125)
→長所と短所をさらけ出し、気に入らなければそれまでと突き放す。
◯アイデアブランドに共通点があるとしたら、その差別化戦略が
いわゆる市場調査に基づいていないということだ。(P166)
→最近読んだ本や講演で同じようなことを何度も聞いてます。
◯僕が自由でいられるのはね。常に100%完璧ではならないとは
思っていないからさ。僕のゴールが完璧であることだったら
僕は世界にほとんど貢献できないだろう。そのかわり僕が
やろうとしているのは僕が見つけられる一番面白い2%を探し
出すことだ。そしてそこからしか得られないような視点を提供する。
秘訣はね、誰も目を向けないような面白いことに絶えず興味をもつことだ。
→この本で一番好きな箇所。
といった感じでしょうか?タイトルは『ビジネスで一番、大切なこと』ですが
原題は『Different』ということで差別化がテーマになっています。
ビジネス上のポジショニングだけでなく、個人ブランド構築の際にも
大いに参考になる内容です。また著者がご冗談でしょう、ファインマンさんが
好きということで、とても読みやすい本となっていますので、まだ読んでいない方は
ぜひ読んでみてください。
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編集後記
先日、編集者さんたちが集まる忘年会に出席してきました。
ビジネス書界でヒットを飛ばしているそうそうたる面々が参加
しており、書店員のくせに場違いなところに行ってしまった感が
否めませんでした。社交性のない私はいつものことながらぼっちに
なる始末。コミュ力アップというか社交性をより身につけねばな~
と思った次第。
もういちど『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方』でも読むかな(笑)
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ぼくらが「差別化」できない理由とは ■書評■ 『ビジネスで一番、大切なこと』
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ビジネスに限らず、パーソナルブランディングにおいても「強みを活かそう」「差別化しよう」という話は本当によく聞く。
もはや、知識として知らない人はいないし、重要性を理解していない人もいないだろう。
それでも、実際に「差別化」